ウルトラマンレオ（うるとらまん れお）

従来のウルトラマンシリーズとは打って変わって、かなり異質なスポ根要素がふんだんに散りばめられていたのが本作。
主役ヒーローであるレオは、これまでのウルトラマンとは異なり光の国出身ではなく、別の星系のウルトラマンという点も着目したい部分ですね。さらに、往年の人気ウルトラヒーロー、セブンが登場する点も見逃せません。レオは変身能力を失ってしまったセブンによって徹底的に修行を施され、数々の怪獣たちと死闘を繰り広げていくことになります。

本作ではレオのほか、その弟であるアストラも登場。アストラとの悲劇的な再会やその苦悩、そしてウルトラ兄弟たちとの関係性、さらにはウルトラマンの長たるキングの登場など、今後の作品において重要な転換点になったと言えるでしょう。また、本作では光線系の技がほとんど登場せず、基本的には白兵戦等によって敵を倒していくというスタンスとなりました。アクション要素の強化がなされた結果でしたが、これは子供たちにはあまりウケが良くなかったようですね。とはいえ、異質を放つ作風として現在では評価されています。ちなみに、第2期ウルトラシリーズ恒例の子供キャラクターは本作でも登場。子供からの感情移入を容易にするための立ち位置として、レオの作品世界で活躍をしていきます。

タロウで掘り下げられたウルトラの国やウルトラ兄弟、ウルトラ警備隊といった要素に新しい視点と設定を盛り込んだ本作は、今後またさらなる評価を得ていくことでしょう。

監督

真船禎 ほか

製作

円谷プロダクション、TBS

放送期間

1974年4月12日 - 1975年3月28日

話数

51