あにから!

仮面ライダー555(かめん らいだー ふぁいず)

作品情報

「平成仮面ライダーシリーズ」第4作目に当たる。キャッチコピーは「疾走する本能」
「平成仮面ライダーシリーズ」の第4作。劇中で「仮面ライダー」という名称は用いられていない。
従来描かれることの少なかった怪人側のドラマにも本格的にスポットが当てられ、怪人(オルフェノク)へと変わってしまった者たちの苦悩が描かれている点が、本作品の大きな特色である。怪人の人間ドラマを描くことは、「ヒーローが殺人者に見えてしまう」というデメリットから敬遠されていたといい、「仮面ライダーシリーズ」での作劇は初の試みであった。
『龍騎』同様にライダーに変身する人間が善良とは言えない者だったり、本作品では逆に怪人・オルフェノクにも正しい心を持つ者がいたりと、単純な善悪二元論では割り切れない群像劇が織りなされた。従来のシリーズ同様に幼年層を意識しながらも、登場人物同士の様々な人間関係を前面に押し出した重くシリアスな物語が展開された。劇中では「人間と怪人の共存」が作中のテーマとして取り上げられ、ライダーに変身する主人公・乾巧も中盤以降、人間に危害を加えない、あるいは改心する見込みのあるオルフェノクに対しては止めを刺さないというスタンスを採っている。様々な立場のオルフェノクと人間、それぞれの思惑が交錯する入り組んだストーリーは、シリーズ中でも特に複雑なものとなっている。また、作中でも登場人物たちがふとした誤解や他者の謀略による行き違い、感情のすれ違いなどから衝突や殺し合いに発展するなど「誰を信じ、誰を信じないか」という極めて難解なテーマも掲げている。パイロット版監督の田崎竜太は子供番組として「死」を表現することもテーマとして掲げている。
外付けかつ自由に携帯可能な変身ベルトを用いて変身する設定が本格的に取り入れられた作品であり、その要素は後のシリーズでも受け継がれている。そのため、劇中に登場する各ライダーにも複数の変身者が存在し、時には敵であるオルフェノクがライダーに変身することもある。ただし、変身アイテムの他に契約を必要としていた『龍騎』のように、必要な要素がないと繰り返しの変身、あるいは変身自体ができないため、「条件が満たされていないと仮面ライダーの資格がない」という点で従来と同等の設定もまだ活きている。本作品ではアイテムの争奪戦が物語の主軸の一つとなっており、脚本の井上敏樹は本作品を「主人公はベルト」「3本のベルト物語」と評している。
放送途中から仮面ライダーシリーズ初の地上デジタル・アナログ同時放送となる。

『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
2014-10-05 00:00:00 UTC
URL: http://ja.wikipedia.org/

原作
石ノ森章太郎
監督
田﨑竜太 他
製作
テレビ朝日
アニメーション制作
2003年1月26日 - 2004年1月18日
放送期間
50

仮面ライダー555の楽曲