あにから!

機動戦士ガンダムF91(きどうせんし がんだむ ふぉーみゅら ないんてぃわん)

作品情報

「ガンダムの生みの親」である富野由悠季監督による"宇宙世紀シリーズ"の1作。

「逆襲のシャア」で描かれたアムロとシャアの決戦からさらに30年が経過した宇宙世紀0123年を舞台としており、戦争というものが忘れられ平和を謳歌するあまりに腐敗してしまった地球連邦と、コスモ貴族主義を掲げ地球圏の支配をもくろむクロスボーン・バンガードとの戦いを描く。
ちなみに主人公のシーブックは地球連邦側の新型モビルスーツ・F91に搭乗。「前に出てくるから!逝っちゃえよ!」など、富野節はやっぱり彼からも飛び出している。(「逝っちゃえよ」の部分は僕の意訳にすぎないのであしからず)

本作で面白いのは、「ガンダム」という機体が過去の伝説的な存在となっているという点だろう。
設定上は「ガンダムタイプ」となっているし、なにより作中でも「ガンダム」と呼ばれているが、登場当初はあくまでも「F91」としか認識されていなかった。登場人物のひとりに「ガンダムっぽい」と言及されてから「ガンダムF91」と呼ばれるようになったという経緯は、従来のガンダムシリーズには見られない特徴と言える。

登場する主役機F91に搭載されたビーム兵装「ヴェスパー」はこれまでにはない武装となっており、非常にスタイリッシュ。以後このヴェスパー形式の装備は他のガンダム作品にも受け継がれることになった。また、戦争を知らない世代に強いメッセージをなげかけるようなストーリーや演出が連続している作品であり、中学生ごろの少年少女に視聴をおすすめしたい作品だ。

ちなみにTVシリーズとして制作していたものを急きょ劇場版に編集しているため、いきなり場面が飛んだりすることが多い。本作で語られなかった部分はコミック「クロスボーンガンダム」で語られてはいるが、やはりF91として再度TVアニメ化をしてもらいたい。
監督
富野由悠季
製作
山浦栄二
アニメーション制作
サンライズ

機動戦士ガンダムF91の楽曲