人造人間キカイダー(じんぞう にんげん きかいだー)
作品情報
「不完全な良心回路を持ち、善と悪の狭間で苦悩する人造人間の戦い」というテーマは漫画版と共通しているが、漫画版がイチロー(キカイダー01)が登場した後もジロー(キカイダー)を主人公として展開し、さらに作者の個性により終盤にて「敵となった兄弟と殺しあうアンドロイドの悲劇」を描いた展開となったのに比べ、TV版はヒーロー番組のスタンダードである一話完結で「悪の組織ダークの送り込む怪物ロボットに立ち向かう正義の人造人間キカイダーの活躍」という基本線を最後まで貫き、主人公がイチロー(キカイダー01)に交代した続編『キカイダー01』につないだ。ただし、サブライターとして参加していた長坂秀佳の個性もあり、原作の特色は十分に生かされ、特に彼がメインライターとなった第27話以降では単なる勧善懲悪ものでは終わらない「正義と悪の狭間で苦悩する人造人間」というテーマをさらに突き詰めた展開が描かれている。
人造人間のジロー=キカイダーと、ミツ子・マサルの姉弟、そしてハンペンが行方不明になった光明寺博士を探す旅を続ける。ジローと姉弟、ハンペンは、必ずしも同行しているわけではなく、別行動を取ることも多い。悪の組織ダークのロボット(等身大)とキカイダーが戦う姿、ジローとミツ子の恋、そして父と子供たち(姉弟)の行き違いなども盛り込まれている。
そのラストは、ようやく父・光明寺博士と再会を果たしたミツ子とマサルの姉弟がその父とともに日本を離れることになり、ミツ子はジローも一緒に行くと思い期待を寄せていたが、ジローは一人日本に残ってどこへともなく去ってしまい、それを知ったミツ子が大いに悲しむという悲劇的な終わり方である。
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
2015-04-05 00:00:00 UTC
URL: http://ja.wikipedia.org/
- 原作
- 石森章太郎
- 監督
- 北村秀敏、永野靖忠、畠山豊彦
- 製作
- NET、東映
- 放送期間
- 1972年7月8日 - 1973年5月5日
- 話数
- 43