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BLOOD-C(ブラッド シー)

作品情報

Production I.G制作の日本のアニメ作品。2011年7月から9月にかけて毎日放送・TBSほかにて全12話のテレビアニメが放送された。また、2012年6月2日にはアニメーション映画『BLOOD-C The Last Dark』の公開が予定されている。

アニメ製作会社・Production I.Gと女性漫画家集団・CLAMPの両名が手掛けるアニメオリジナル作品。「BLOODシリーズ」のアニメとしては、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』『BLOOD+』に次ぐ3作目であり、第1作から12年目の作品となる。本作では深夜帯での1クールのテレビアニメと劇場版の2本立てという、2011年時点の主流に合わせた公開形態が用いられている。テレビアニメ版と映画版は世界観や登場人物を共有しているが、設定のすり合わせなどは行われつつも、基本的には監督も含めて別のチームで制作されている。
前作『BLOOD+』が第1作から設定や絵柄を変更しても女性ファンを中心とした支持が得られたことを踏まえ、本作も「小夜という名前の少女が日本刀で怪物を倒していく」というシリーズ共通の基本設定だけは踏襲しつつ、その基本設定さえ守ればよいというスタンスで企画が進められた。本作では独自の展開としてCLAMPをキャラクターデザインに迎え、全話のシナリオもCLAMPの大川七瀬が、本シリーズの第1作から携わっているProduction I.Gの藤咲淳一と協調しながら執筆している。
物語の舞台は長野県の諏訪湖付近であると設定されている。テレビアニメ本編は、BLOODシリーズでは初めて学園を主要な舞台としているが、ごく普通の日常にもかかわらず違和感のある、現実感のない日常描写という雰囲気作りが意図的に行われている。全体的には、各話ごとに姿や能力が異なる怪物との戦いを描きつつ、作中に散りばめられた謎を少しずつ明かしていくという構成が取られている。テレビアニメ版の終盤には、第1話から描かれてきた設定を覆す衝撃的などんでん返しの展開が設けられ、視聴者を驚愕させるような趣向が施された。
作中における戦いの場面は大量の流血シーンのあるバイオレンスアクションとして描かれている。テレビ本放送時は一部の映像に修正が加えられており、主人公のクラスメイトや通行人が怪物に虐殺される場面のある一連のエピソードでは、遺体の一部や残虐映像を光や影で隠す処理が行われた。ただし監督の水島努は、噴水のような流血シーンはむしろ痛々しさや現実感を希薄にすることを目的とした演出であるとし、残虐な場面で手は抜かないとしつつも、そうした描写に重きは置いていないと説明している。なお、その一方で入浴シーンなどの性的な描写は、テレビ放送版でも規制することなく放送された。

高校2年生で浮島神社の巫女・更衣小夜は、優しげな友人達に囲まれて私立三荊(さんばら)学園で平和な学生生活を送る一方、父親で神主の更衣唯芳の命により、人間を遥かに凌ぐ力を持つ〈古きもの〉と呼ばれる異形の存在を、それらを倒すことができる唯一の武器・御神刀で狩るという「務め」を果たしていた。
戦いが激化し、平和な日常が破壊されていく内に、小夜は奇妙な過去の記憶のフラッシュバックに苦しめられ、日常の裏に潜む不自然さに気づく。そして、それに気づかなかった自分自身の精神の不自然さにも気づき、自分が本当に「更衣小夜」なのか、何者なのかさえも疑い始める。
やがて、古きものによる殺戮は、求衛ののや求衛ねねの姉妹など、小夜の身近な友人にまで及ぶ。自分に好意を寄せていた時真慎一郎までもが食われた翌日、小夜は教師の筒鳥香奈子にせがまれ、古文書がある自宅の蔵を見せることになるが、最初は興味深い内容に見えたその古文書は、本当は白紙の束であったことが判明する。それを見て混乱する小夜の前に、惨殺されたはずの求衛姉妹が現れ、香奈子と共に全てが「茶番劇」だったことを明かす。そこに慎一郎も現れ、茶番劇の内容が明らかにされる中、小夜は香奈子によって強引に古きものの血を飲まされ、全ての記憶を取り戻していく。そして、予定外に出現した巨大な古きものから逃げ出ようとした一同の前に、カフェ「ギモーブ」の主人にして全ての黒幕である七原文人が現れた。
文人は小夜が記憶を取り戻したことを確認すると、自分の意に反して動いた慎一郎・求衛姉妹・香奈子を不要と見なし、古きものの餌とする。香奈子だけは辛うじて我に返った小夜に救助されるが、結局は小夜の血を投与されすぎた唯芳に喉を食い破られる。文人に命じられて小夜に襲いかかり、さらには古きものの姿と化した唯芳をも倒した小夜に満足した文人は、慎一郎と同様に小夜の友人役だった網埜優花や鞘総逸樹、そして自分に忠実な私設兵団と共に去ろうとするが、小夜と過ごした日々の中で彼女を本当に愛してしまっていた逸樹は小夜を庇い、私設兵に射殺される。小夜は文人の理不尽な所業の真意を問いただすべく、文人の計画のエキストラ役だった町の人々が古きものの集団によって食い殺されていく惨状の中を駆け抜け、ついには彼と優花を乗せて飛び立ったばかりのヘリコプターに追いつき跳躍するが、文人の銃撃によって左眼ごと左頭部を吹き飛ばされ、そのまま川へ落下してしまう。
しかし、小夜は生きていた。夜が明けていく誰もいなくなった町の川辺で左頭部の再生中、茶番劇とはいえ楽しかった日々を思い出していた小夜は、まだ再生が完了していない左眼をスカートの裾で覆うと、ヘリコプターの飛び去った先へ駆け出すのだった。
原作
Production I.G、CLAMP
監督
水島努
製作
Project BLOOD-C TV・毎日放送
アニメーション制作
Production I.G
放送期間
2011年7月7日 - 9月29日
話数
12

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