TM NETWORK(てぃーえむ ねっとわーく)
プロフィール
1984年4月21日にデビュー。1990年、「TMN」にリニューアル後、メジャーデビュー10年目となる1994年4月21日に活動“終了”宣言、その最後のライブ『TMN 4001 DAYS GROOVE』をもって“終了”。1999年には再びTM NETWORKとして始動。2012年よりavex trax所属。現時点でのシングル、アルバムの売上げ総数は公称1,600万枚を突破している(LP、カセット含む)。
TM NETWORKは小室をリーダーとする3人組のユニット。楽曲制作は小室と木根が担当する。前身はSPEEDWAY。
作詞はシンガーソングライター・小説家の小室みつ子(アルバム『GORILLA』までは「西門加里」のペンネーム)によるものが多い。初期には松井五郎、三浦徳子、川村真澄などといった有名作詞家の他、TMNリニューアル後は脚本家の坂元裕二も詞を提供している。
1980年代末より楽曲制作にシンクラヴィア(Synclavier 6400)を導入し、ハードディスクレコーディングを取り入れている。
デビューアルバム『RAINBOW RAINBOW』は、デビュー前にEPICソニーに持ち込んだデモテープからの曲がほとんどで、1985年の2ndアルバム『CHILDHOOD'S END』、『TWINKLE NIGHT』までは当時洋楽の主流とされたニューロマンティックの影響が色濃くみられた。1986年の『GORILLA』で、FUNK(ファンク)、PUNK(パンクロック)、FANS(ファン)の要素を組み合わせた「FANKS」という造語を全面に打ち出し楽曲スタイルに変化がみられたが、それでもヒットには繋がらなかった。4thアルバム『Self Control』の頃には小室の楽曲にオリジナル性が確立され、全国ネットの音楽番組に出演するなどしたがそれでもまだヒットと呼べるにはほど遠く、ディレクター小坂洋二をはじめとするスタッフ間で「売れるシングルを」との協議のすえ誕生したのが1987年のシングル『Get Wild』だった。この曲のヒットによりTM NETWORKの方向性が確定的なものとなり、シンセポップの名盤『humansystem』を誕生させている。翌1988年には『COME ON EVERYBODY』で紅白歌合戦に出演。同年リリースの『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』ではブリティッシュロック色を全面に打ち出したコンセプチュアルアルバムとして小説やアニメなどのメディア展開もされ、アコースティック志向なアルバムとなった。1989年のリプロダクションアルバム『DRESS』では、当時海外で活躍していたナイル・ロジャースたちをサウンドプロデューサーに迎え、ユーロビート、ファンクなどのダンスミュージックをリミックス(小室は「リ・プロダクト」という造語でこの作品のコンセプトを定義した)という形で発表した。
1990年、TMNリニューアル後の『RHYTHM RED』ではシンセサイザーをフィーチャーしたプログレッシブ・ロックの流れを汲みハードロック路線を全面に打ち出した。1991年の『EXPO』では、テーマを「月とピアノ」と題して、ハウスミュージックを主体としつつも、フォークソング、ハードロックなど様々な音楽性を取り入れたアルバムとなったが、同時にTMN名義としては最後のオリジナルアルバムともなる。
TM NETWORK復活後にリリースしたシングルはテクノ、クラブミュージックの要素が強い。2000年にインディーズよりリリースした『Major Turn Round』は1970年代プログレを意識したハードロックとなっており、アナログシンセを中心とした音構成となっている。2004年の『NETWORKTM -Easy Listening-』では前作の反動からか、トランス要素が非常に強く、収録曲は過去のリメイク曲が多数を占めている。
復活後(1999年)以降の活動に関しては、終了(1994年)以前の頃よりも、メンバーそれぞれのソロや、小室のglobeとしての活動も並行しているため、TMとしての活動周期の間隔が長く、オリジナルシングルやオリジナルアルバムも1度リリースすると次回作まで数年の周期がかかっている。主に活動していた時期は1999年後半〜2000年、2002年、2004年、2007年後半〜2008年前半。それら以外では宇都宮や木根は自身のソロもしくは下記のトリビュートライブ、小室はglobeの活動をしていた。ちなみにデビュー(1984年)から終了(1994年)までの10年間にリリースしたオリジナルシングルは28枚、オリジナルアルバムは9枚(ミニアルバム含む)、それに対し、活動再開(1999年)から2009年までの10年間にリリースしたオリジナルシングルは9枚、オリジナルアルバムは3枚となっている。
2004年にCDをリリースした後は、(小室が参加していない)トリビュート・ツアー以外で目立った活動は行われなかったが、2007年10月に小室・宇都宮・木根の3人でTM NETWORKとしての活動を再開し、シングルおよびアルバムが発売された。その最中の2008年11月4日に小室が詐欺容疑で逮捕されるという事態が発生した(その後2009年5月に執行猶予が付いた有罪判決が確定)。宇都宮は「彼とともに音楽を作り、笑い、悩み、楽しんできた僕らの歴史は変わりません」、木根は「僕は、彼がゼロから立ち直る力も持っていると思います。TM NETWORKの復活もあると信じています。」と今後の活動についてコメントしている。
2012年3月20日に幕張メッセで行われた東日本大震災復興支援チャリティコンサート『ALL THAT LOVE-give&give-』に、プリンセス・プリンセス・米米CLUBとともに声がかかり、約4年振りに3人で活動を再開した。小室は自身のラジオ番組(RADIO SESSIONS 小室哲哉 Digitalian)で、これをきっかけに単独でライブをやると思うとコメントしている。 4月25日にCDシングル『I am』を発売することが決定し、同時に4月24日・25日の武道館2daysも決定した。